絶滅危惧種のチョウ、標本がネット競売に(読売新聞)

 環境省が絶滅危惧(きぐ)種に指定しているチョウの標本が、インターネットオークションに出品されているとして、岐阜県の自然保護団体が、オークションの運営会社に絶滅危惧種の出品中止を求める抗議文を送った。

 天然記念物ではなく、「種の保存法」でも指定されていない生物はオークションにかけても違法ではないが、環境省は「取引は絶滅危惧種の捕獲を助長する恐れがあり、控えるべきだ」としている。

 ネットオークションに出品されていたのは、ヒメシロチョウとヒメヒカゲで、いずれも環境省のレッドリストで絶滅危惧1、2類に指定されている。岐阜県内で動植物や自然環境の保護活動に取り組む岐阜・美濃生態系研究会(三輪芳明会長)が、ヒメシロチョウを捕獲している愛好家がいることを知り、調査した結果わかった。

 オークションのサイトには、「岐阜県産のヒメシロチョウ」「愛知県産ヒメヒカゲのペア」などとして複数出品され、「最近は保護されていて、岐阜県内でも生息がかなり限られている」「採集の際に地元の方とトラブルになるようになった」などのコメントが付けられている。

 同会はオークションの運営会社に対し、これらのチョウを含め、絶滅危惧種を出品しないよう申し入れした。運営会社は「絶滅危惧種だが、標本で、乱獲ではないと考え、出品を認めた。指摘を受け、今後は削除も検討したい」としている。オークションでは1000〜2000円ほどで取引されていたという。

 同会に所属する遠藤克彦・山口大名誉教授(環境生物学)は、「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が、日本で初めて開催されることを踏まえ、学術研究や子供の学習以外は、絶滅危惧種の捕獲を助長するようなことはやめてほしい」と話し、「自治体が貴重な生き物の商業目的の採集や取引を規制する条例の制定を検討していくべきだ」と指摘する。

 環境省野生生物課は「オークションでの取引が過熱すれば、乱獲につながり、絶滅危惧種が絶滅に追いやられる。現行法では規制できないが、取引は控えるのが当然と考えている」としている。

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